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横浜がIR誘致に名乗りを上げたが、改めてカジノ誘致について [観光行政]

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横浜がIR誘致、山下ふ頭がカジノ候補地 反発は必至:朝日新聞デジタル

横浜市が、カジノを含む統合型リゾート(IR)を誘致する決断をしたというニュースが流れて、反発の声が上がっているという。

横浜港の山下ふ頭に整備し、2020年代後半の開業を目指すというが、山下埠頭から立ち退くことになる横浜港運協会の藤木幸夫会長というドンも、早速反対を表明し、市民団体や議会からも反発の声が上がっているという。

林市長が「白紙」としてきた従来の姿勢を、突然変えたのも、反発を生む原因となっている。

林市長としては、横浜市の人口減少が進み、経済の活力低下や財政悪化が進むとの見通しを示したうえで、宿泊せずに日帰りする観光客が多く、1人あたりの観光消費額が全国と比べて少ないことなどが課題とし、「IRはこれまでにない経済的社会的効果が見込まれる」と考えているようだ。

別の記事によれば、林市長が方針転換した裏には、横浜が地盤の菅官房長官の意向もあるという。

おそらく、政権与党としては、富裕層の海外来客が集まる首都圏にも、カジノを作りたいはずだが、なかなかいい場所がない。
富裕層もよく利用する大型旅客船は、年々大型化が進み、今や、橋が邪魔で東京港には入れない。横浜港にも入れないのだが、外洋に直接面した山下埠頭であれば、いくらでも大型旅客船が接岸できる。羽田空港も比較的近い、ということで、首都圏にIRを作るとしたら、候補地はここしかなかったのだろう。

以前にも書いたと思うが、もう一度書いておきたい。
私自身は、日本にカジノを作ることには、反対ではない。

まず、根本にあるのは、日本は高齢化が進み、それを支える若い人口も増えず、人工は当面減り続けるのは間違いないことがある。
その中で、観光業は、効率よく外国人から税金を稼げる重要な産業であり、その中でもカジノは、富裕層を対象とした高効率の産業なので、しっかり管理しながら、うまく利用しない手はないと思うのだ。

ただ、カジノに対する日本人のイメージは、あまりよくない。
そもそも、日本人のほとんどは、カジノに行ったことはないから、そのイメージは映画などのフィクションからのものだろう。
それは、あまりに情報が古い。

カジノがあると街の品位が下がるとか犯罪が増えるとか、想像だけの批判もあるが、全く間違っているから。
いつの時代のカジノだってーの。

今のラスベガスや、シンガポールの合法化されたカジノは、極めて国が厳しく管轄しており、ヤクザなど入る隙間はないのだが、カジノを推進したい人たちも、その辺の説明が下手過ぎる。
日本も、そうした先進的なカジノに倣えばいい。
富裕層が安心してカジノに来てもらえるようにする重要な条件なのだから、当然だ。

カジノは利権を生む、という意見があるが、利権は公平に与えればいいだけのこと。
ラスベガスや、シンガポールに倣えば、カジノに入る企業は、競争入札になるはずだし、それも、営業年数を決めた営業権の入札になるはず。
政府は、コンプライアンスを守りながら、たくさん稼いで納税してくれる企業を選んで誘致すればいいだけのことだ。

横浜にカジノは必要がない理由 (1/2)

ギャンブル中毒の懸念も取り沙汰されているが、政府から示されたとされている規制案では、「入場料6000円」・「入場回数を連続する7日間で3回、連続28日間で10回」という規制を設け、カジノ漬けの抑止力とするそうだ。

これが、緩い!という批判もあるようだが、じゃあ、競馬やパチンコには、何か規制があるかというと、そんなものはない訳で、場所も、IR現地にわざわざ出向かなければいけないことを考えると、どこでも馬券が買える競馬などに比べれば、相当障壁は高い気はするけどな。

正直、まだ何の被害も生んでいないカジノを、想像で血祭りに上げるより、既にたくさんの被害を生んでいる、手を出しやし過ぎる競馬やパチンコなどに対して、まじめに規制を考えた方が、よっぽど有益だと思うけどね。

私自身は、カジノは外国人専用でもいいのではないかと思うが、日本人でも大金持ちにはどんどんお金をつぎ込んで、税金を払ってほしいから、外国人専用としないのは、まあ理解はできる範囲だ。

カジノの議論をする時に、カジノ自体のイメージと並んで、もう一つ認識のずれを感じることに、カジノを利用する海外の富裕層のイメージだ。

日本は、今、海外からの観光客に人気の観光地となっているが、海外の富裕層には、あまり評判がよくないということを、とある、日本で会社を興している外国人社長から聞いたことがある。
ここでいう富裕層とは、例えば、こういう人たちだ。

【サウジ国王がやって来る】豪華外遊 「高級ホテル1200室は押さえた」 それでも足りない、高級ハイヤーも 1500人の大訪問団 (1/3ページ) - 産経ニュース

サウジアラビアのサルマン国王が、昨年訪日したときの模様は、かなり報道されたので、覚えている人も多いはず。
彼らは、チャーター機で、専用のエレベータを持ち込んで、羽田空港に降り立った。
東京都内の高級ホテル1200室を押さえ、約200台のハイヤーやバスが貸し出された。

ところが、彼らは基本的に最高級ホテルのスイートルームを抑えたいのに、日本には全然足りないのだそうだ。また、ハイヤーも基本は、ベンツなどの高級車を希望するが、それも全然足りず、首都圏外からも呼び寄せたという。

こうした本物の富裕層は、お金を湯水のように使う。私たちとは、お金の価値観自体が違うのだ。
カジノで、私たちから見れば莫大なお金を使うのも、彼らにとってははした金であり、それで楽しめるアミューズメントでしかないのだ。

私自身も、「海外の本当の富裕層への対応が全然できていない」という外国人社長の以前聞いた言葉の意味を真に理解したのは、このサウジ国王の来訪の時が初めてかもしれない。

また、これも、仕事で知り合った人に聞いた話なのだだが、とある米国の有名映画監督からの依頼で、欧州の離れ小島に、大至急、映画を見るための大型プロジェクターの設営に行ったことがあるという。

行ってみて事情が分かったのだが、その映画監督は、夏休みのために数か月その島全体を借り切っていて、その間に、映画を見たくなったので、超大型プロジェクターの設置を依頼したのだという。もちろん、夏休み終了後の撤去作業も併せて依頼されたそうだ。

これが、本当の富裕層のお金の使い方なのだ。

そして、そのような本物の富裕層には、泊まる場所も少ないし、豪遊できる場所あまりないから、なかなか日本には来てもらえないというが、先の外国人社長の嘆きだったのだ。

なので、カジノは、日本が観光で稼ぐためには、今後必須のアイテムだとは思っている。

米カジノ大手サンズ、大阪撤退=誘致表明の横浜に照準:時事ドットコム

一点、気になるのは、米カジノ企業が、着々と日本進出を狙っていて、米国との密約でもあるのではないかという懸念があること。
実際のところ、日本にカジノ運営の実績がある企業がないから、米国企業が受注するのは仕方ない、という意見もあるが、これは本当ではない。
だから、是非とも日本企業に頑張って、日本ならではのカジノを作って欲しいのだ。

具体的に言おう。

日本には、すでに「ゲームセンター」という文化がある。
お台場の「東京ジョイポリス」や、川崎の「ウェアハウス川崎」などの大規模な「ゲームセンター」は、現金をコインに変えて遊ぶが、増えたコインが現金に戻せないだけで、そのシステムはほぼ「カジノ」そのものである。

しかも、そこで提供されるゲームは、日本独自のアイデアが多いし、日本ならではのマンガ、アニメ、ビデオゲームの世界観を楽しめるものが多く、外国人観光客にも人気があるのだ。

こうした日本固有のコンテンツを生かしたカジノを作れば、間違いなく外国人観光客を呼べるはず。
個人的には、どうせカジノをやるなら、既存のカジノのマネではなく、このような日本にしかない、外国人に喜ばれるカジノを作り上げて欲しいと思うのだ。

「日本でカジノはうまくいかない」と発言している人の意見を読むと、そのカジノの中身は、手あかにまみれた既存のカジノが大前提なんだよな。
もちろん、そんな平凡な発想の貴方がカジノを運営したら、間違いなくカジノは潰れる。その意味で貴方は正しい。

しかし、実際には、日本人には日本独自の新しいアイデアのカジノを創造する能力があると思う。それは、日本にしかない、海外観光客からも人気の巨大ゲームセンターを見れば分かる。

頭の固い老人が、そうした新しいアイデアを潰すのだけは、辞めて欲しいものだ(これは、カジノを許認可する政府にも、是非とも言いたい)。

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