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国立西洋美術館が世界文化遺産に登録勧告 [観光行政]

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国立西洋美術館に世界遺産登録勧告! なぜ長崎の教会群の陰に隠れていたのか? (1) 国立西洋美術館の推薦が控えめに見えた訳 | マイナビニュース

5月17日、「国立西洋美術館」が国立西洋美術館に世界文化遺産に勧告され、世界遺産に登録されることがほぼ確実となりました。

「国立西洋美術館」は、フランスの建築家ル・コルビュジエが設計した世界に点在する建築作品として、フランスが代表となり、スイス、ベルギー、ドイツ、アルゼンチン、インド、日本の7カ国・17資産の共同推薦となっていて、日本としてはほとんど力を入れていなかったので、まさに「棚ぼた」の世界文化遺産です。

ちなみに、記事によっては、これを東京都では初の世界遺産と書いているものもありますが、既に「小笠原諸島」が自然遺産として登録されており誤りです。正確には、「東京都で初の世界文化遺産」あるいは「東京都二十三区で初の世界遺産」と言うべきでしょう。

ついでなので、日本で今後、世界遺産になりそうなものを調べてみました。

ゴールデンウィークに注目が集まる“ポスト世界遺産”と“日本遺産” (1) いつか世界遺産になりそうな絶景 | マイナビニュース

次の世界遺産はここだ!日本の文化と伝統が残る「世界遺産候補地」7選 | RETRIP[リトリップ]

こちらの記事に、日本国内で、もうすぐ世界遺産になるかもしれないスポットについての紹介があるので、ご紹介します。

ちなみに、タイトルの「ポスト世界遺産」という表現はおかしくないでしょうか。
英語のpost-は、「○○後、○○の後に続く」という接辞語で、これでは「世界遺産後」になってしまいます。
内容から考えれば、「プレ世界遺産」とすべきだと思うのですが・・・

さて、これらの記事で取り上げられているスポットですが、

(1)長崎の教会群とキリスト教関連遺産

今回、日本政府は「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を、世界文化遺産として政府推薦していましたが、こちらは政府から辞退したようです。
世界遺産は、推薦候補が落選した場合は、二度と候補にできないが、自分で辞退した場合は、再び推薦することができるので、指摘された問題を解決して、再び推薦に持っていこうという意向なのだと思います。

長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【前編】 (1) 受難か救済か、復活をかけ取り下げに踏み切った“教会群” | マイナビニュース
長崎“教会群”からみる世界遺産登録のハードルの高さ【後編】 (1) 世界遺産が抱える事情 | マイナビニュース

どうやら、最初の提案があまりに広く取り込み過ぎで、テーマが散漫になっていた可能性があるようなので、その絞り込みが必要なようです。

(2)福岡県の古代遺跡「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」

世界遺産登録、17年候補は宗像・沖ノ島を推薦へ 文化審  :日本経済新聞

沖ノ島(宗像大社沖津宮)は、女性禁制などの習わしがネックにもなっているようですが、こちらも来年の登録をめざしているようです。

(3)神奈川県の「武家の古都・鎌倉」

武家の古都 鎌倉|世界遺産登録をめざして|Kamakura, Home of the Samurai. For the World Heritage

鎌倉は、2013年に一度「不記載」勧告を受けましたが、再度、範囲やテーマを変えて登録を目指している模様です。ただ、問題視された交通渋滞などの解消のめどは立っておらず、いつ申請するのもまだ決まっていないようです。

(4)岐阜県の「飛騨高山の町並みと祭礼の場」

飛騨高山は、江戸時代以来の城下町・商家町の姿が保全されている高山市と、日枝神社の山王祭と八幡神社の八幡祭の2つの祭礼文化と合わせて、世界遺産に登録しようとしているそうです。
ただ、二つの組み合わせの結びつきも弱く、近くにすでに世界遺産となっている「白川郷」もあることもあり、推薦までは難航しそうです。

(5)鹿児島県の「奄美」および沖縄県の「琉球諸島」

日本では数少ない自然遺産候補です。多くの固有生物や絶滅危惧種の生息地を含んでいるのは確かですが、既に鹿児島では「屋久島」が登録されていることと、こちらもエリアを広げ過ぎて、却って意味づけが弱まっている懸念があり、提案内容の絞り込みが必要かもしれません。

(6)滋賀県の「彦根城」

井伊氏の拠点として琵琶湖のほとりに築かれたお城で、保存状態がよく国宝でもあるのですが、「姫路城」のようにすでに類似の世界遺産があると、新たな意味づけないと登録は難しいようで、推薦までの道のりは長そうです。

(7)三重県の「伊勢神宮」

世界遺産とは基本的に「変化のないもの、変化させないもの、変わらないもの」が対象らしく、二十年に一度すべてが立て替えられる式年遷宮がネックになっているようです。その技術の継承という観点で見れば、十分世界遺産の意味はあると思いますが、難しいものですね。

政府推薦は、毎年最大1か所と決まっているようですが、今のところ、来年は、(1)か(2)が推薦候補になる可能性が高そうです。

なお、私は、(1)の長崎の教会群は、高校の修学旅行で行きました(あまり覚えていませんが)。

(2)の沖ノ島(宗像大社沖津宮)は、行ったことはありませんが、福岡に親戚が多いので、今後行ける機会はありそうです。

その一方で、「国立西洋美術館」は、割と身近な場所なのに、まだ行ったことがありません。
いつでも行ける場所なので、混雑する前に一度は行っておけばよかったな。

今後の展覧会予定|国立西洋美術館

ただ、今回の登録勧告が、いかに棚ぼただったのかが分かるのが、世界遺産登録されたからといって、それを記念しての特別な企画展などは特に予定がないこと。
また、今行っても、館内に、建物自体については充実した解説がある訳でもないそうで、その意味では、世界遺産登録されたからといって、さほど混雑したりするようなことはないのかもしれません。

恐竜博2016

これを機会に、「恐竜展2016」を開催している国立科学博物館や、上野動物園と併せて、上野に遊びに行くのもいいのではないでしょうか?

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